とんすーとん体操とは
書く前に、まず身体を整える
空書会では、書く前に「とんすーとん体操」を行うことがあります。
身体全体を使いながら、
「とん」 「すー」 「とん」
のリズムで、横画・縦画・丸を書く動きを行います。
子どもたちも楽しみながら取り組むことができるため、空書会ではおなじみの準備運動になっています。

文字は身体の動きの跡
文字は身体の動きの跡だと考えています。
文字の形だけを真似しようとしても、なかなか自然な線にはなりません。
姿勢や呼吸、身体の使い方が変わると、文字も自然と変わっていきます。
だからこそ、文字を書く前に身体を整える時間を大切にしています。
なぜ体操をするの?
とんすーとん体操は、作品を上手に書くためだけの練習ではありません。
身体の中心を感じたり、呼吸と動きを合わせたり、全身で線を感じたりすることを目的としています。
特に大きな作品では、指先だけで書こうとすると身体に力が入りやすくなります。
そのため、まずは身体全体を使って大きく動き、力みを手放してから書くことを大切にしています。
大きな紙だからこそ分かること
年に数回、大きな紙(画仙紙)に取り組む機会があります。
大きな紙に書くときは、椅子に座って書くのではなく、立って全身を使いながら書きます。
すると、腕だけで文字を書くのではなく、足の踏ん張りや体重移動、呼吸の流れなど、身体全体と文字がつながっていることを自然と感じられるようになります。
身体が固くなると線も固くなり、身体がのびのび動くと線ものびのびしてきます。
そのため、大きな紙に取り組むことを通して、文字の形だけでなく、身体と文字が連動する感覚を育てることも大切にしています。
とんすーとん体操も、そのための大切な準備運動のひとつです。

子どもたちの変化
実際に、特別支援クラスのお子さまの中にも、とんすーとん体操を続ける中で、身体の使い方が少しずつ分かり、のびのびと書けるようになった子がいます。
最初は姿勢を保つことが難しかったり、身体に力が入りやすかったりしていましたが、身体全体を使って動く経験を重ねることで、少しずつ変化が見られるようになりました。
お稽古を見学されていたお母さまから、
「身体が使えていましたね。集中していてびっくりしました。楽しかったんだと思います。
そういえば、幼い頃に療育の先生から『体幹が大事』と言われていたことを思い出しました。」
というお話を伺ったこともあります。
身体の感覚を育てたり、自分の身体を上手に使う経験を積んだりすることは、文字を書くことだけでなく、その子自身の自信や成長にもつながっているように感じています。

上手に書くためだけではない
書くことは、文字の形を学ぶだけではありません。
とんすーとん体操は、子どもたちが楽しみながら身体を動かし、呼吸を整え、自分の身体と仲良くなるための準備運動です。
上手に書くことだけが目的ではなく、
・自分の身体を感じること
・呼吸を整えること
・力みを手放すこと
・自分のペースを見つけること
も大切にしています。
今日も「とん・すー・とん」
空書会では、文字を書くことを通して、身体や心の成長も大切にしています。
書く前に身体を整えること。
それは、上手に書くためだけではなく、自分自身とつながるための時間でもあります。
今日もみんなで、
「とん・すー・とん」。
身体を整えてから、筆を持ちます。
投稿者プロフィール

- 書どう家/文字園園丁
-
「生きた文字」を探究する書どう家。文字が咲き、人が育ち、文化が育つ場を育む文字園園丁。
白紙の中に漂う気配。
言葉になる前の感情。
人と文字のあいだに生まれる余韻。
文字に宿る感情や呼吸を、線の揺らぎや余白を通して表現している。
作品制作のほか、文字の楽園「MOJIZONO(文字園)」を運営。
お習字・書道教室「空書会」の主宰、自己対話ノート「きらきらノート」の研究・発表などを行いながら、文字が咲き、人が育ち、文化が育つ場を育んでいる。
書を通して文字園の旅を続けながら、その景色を共有し、一人ひとりの中にある文字園と出会うきっかけをつくっている。
文字園(MOJIZONO)
みえない糸をつなげる
動きの跡に言の花
文字のお庭が広がる
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mojizono:いと アイテム♥
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その運命の限り
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